2024年5月11日土曜日

「同じ経験をした仲間に出会える場所」の大切さ

がんに罹患した2012年から、私の生き方は変わりました。人との交流が、大切だと気がついたのです。

一人っ子で、スポーツは陸上、水泳、ゴルフなどの個人競技好き。団体行動が苦手。一人で考え事をするのが好きな人間でした。

それが36歳、がんに罹患して考えが一変。一人で乗り越えるには限界がある。仲間を得ることで、生きる力・希望を持つことができました。

キャンサーサバイバー仲間との出会い


「がんになった」というと、可哀想…という同情を寄せられることもあります。でも、同情はもっと辛いのです。がんになっても、昨日の私と、今日の私とでは何も変わらないのに、急に見られ方が変わり、戸惑いがありました。

そんな気持ちを共有できる仲間がいるのは、精神的な安定に繋がります。

11年前の2013年。
手術、抗がん剤治療、放射線治療のすべてを終えてから約半年経った頃、まだウィッグをつけていた頃のこと。

家族や友人は「治療を終えてよかったね…」という感じですが、私は心にぽっかり穴が開いたような感じがしていました。価値観が変わり、人生観も変化していたのに、周りは「もとに戻れるといいね」という声をかけてきます。私自身、「これがしたい」という明確なものはないけれど、なんか違う…という違和感を抱いていました。

そんな、ふわっとしたモヤモヤを話せる場が欲しいと思っていた矢先、「Cue!」というがんになった女性向けワークショップをブログで見つけ、モデルでがんサバイバーのマイコさんのウォーキングレッスンに参加することにしました。

そのレッスンが楽しかったのはもちろんですが、レッスン後に車座になってお話する場が、とても心地よかったんです。

そして、そこから意気投合した仲間ができ、遊びに行くようになりました。

2016年のイチゴ狩りで

いまでもこの仲間とは定期的に会っています。
一緒に戦ってきた同志!戦友!話さなくても、気持ちが伝わる仲間。

私が「川越花冠」でやっていきたいことの原点は、ここにあります。

アーティフィシャルフラワーのギフト商品を販売したい、そして製作者としてキャンサーサバイバーを雇いたいという目標。ここには、「同じ経験をした仲間でに出会える場所」を作りたいという想いもあるのです。

私は、おそらく一人では乗り越えられなかったから。

仲間がいたから、今がある。それは大げさじゃなく、本当にそう思っています。

ちなみに、昨日もリレー・フォー・ライフ・ジャパン川越の実行委員に参加させていただきました。7月にはがんサロンにも参加予定です。地元・川越でも少しずつ活動に参加できればいいな。

そして「川越花冠」をうまく軌道に乗せられるよう、これからも頑張っていきます。